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🪐 物理

力・熱・重力・波・電磁気。身のまわりの物理を動かして確かめる。

動滑車 — 「力が半分」はどこで崩れる?
動滑車は「力が半分・距離が2倍」。でもそれはロープが平行(θ=0)のときだけ。ロープが角度 θ で開くと、上向きに効くのは 2T·cosθ ぶん。
だから必要な力は W/(2cosθ) に増える。なのに「した仕事」は W×(持ち上げ高さ) のまま変わらない —— 力と距離は崩れても、仕事=位置エネルギーの増加は崩れない。θ を動かして確かめて。
θ を動かす / 緑 = あなたが引く張力 T, 赤 = 重さ W
熱力学サイクル(PV線図・TS線図)
熱機関のサイクルを PV線図(仕事=囲む面積)と TS線図(熱=囲む面積)で並べて見る。
Carnot・Otto・Brayton を切り替え、圧縮比や温度比を動かすと、ループの形と熱効率 ηがどう変わるかが掴める。理想気体(γ=1.4)で計算。
PV線図(圧力 - 体積)/ 囲む面積 = 正味仕事
TS線図(温度 - エントロピー)/ 囲む面積 = 正味熱
サイクル:
逆二乗じゃない重力 — 軌道はどう閉じる?
中心からの引力を F ∝ 1/rp として、冪 p を変えてみる。私たちの宇宙は p=2(逆二乗)。そこから少しずらすと、軌道は閉じずに回り続けて、バラのような歳差軌道を描く。
じつは「p=2」は空間が3次元だからなんだ。点源から出た力の流束は、広がる球面(面積 ∝ r²)に薄まるので力は 1/r² になる ── これがガウスの法則の幾何的な中身だよ。N次元なら面積 ∝ rN−1F ∝ 1/rN−1(p=N−1)。そして閉じた軌道を作れるのは p=2(3次元)とバネ p=−1 だけ(ベルトランの定理)。安定してきれいに回る軌道は、3次元の宇宙でこそ自然に生まれる、とも読める。
ORBIT — 中心力 F ∝ 1/r^p
2.00
0.80
1.0×
次元:
波の干渉とビームフォーミング
一直線に並んだ複数の波源がつくる干渉場。素子の間隔と素子ごとの位相差を変えると、波が強め合う方向(ビーム)が向きを変える。アンテナを機械的に動かさずにビームを振る ── フェーズドアレイ(レーダーや5G基地局)の原理だよ。
左が干渉場(明るいほど波が強い)、右が遠方でのビームパターン(アレイファクタ)。位相差を振ると主ビームがスッと首を振る。
FIELD — 干渉場(波源は下辺)
BEAM PATTERN — 遠方放射 [dB]
6
0.50
0
プリセット:
声道ラボ — 管の共鳴(定在波)を解く →
声帯側を閉じ・唇側を開いた管の共鳴を、断面積の列から伝達行列で数値で解く。管の形をドラッグすると定在波(F1・F2 のモード)と共鳴周波数が本当に動く。波の物理が声になる現場。(「声のページ」②)

電磁気・場(ランキンの「解説」と連動)

電場プローブ — 場はそこに在る →
試し電荷をドラッグすると、場 E(q によらない)と、実際に働く力 F=qE(q で伸び縮みする)が別物だと体でわかる。「場はそこに在って、力はそれに電荷を掛けた結果」を触る。
等電位の地図 — 坂を歩く →
源を動かすと電位の地形が変わる。等電位の帯と、それに直角な下り坂の場 E。2 点を選んで運ぶ道をぐにゃぐにゃ変えても、要る仕事(電位差)が変わらない=保存力を、指で歩いて確かめる。
対称性とガウス面 →
点・線・面の対称性を選ぶと、それに合うガウス面(球・円柱・箱)が立体で立ち上がる。「面積で割れば場が一発で出る」が起きる瞬間を、ぐるぐる回して見る。
羽根車と循環(発散と回転)→
流れに小さな羽根車を浮かべて、その点が湧き出しているか(発散)・回っているか(回転=curl)を別々に捕まえる。一様流・ずり流れ・渦・湧き出しを切り替え。「まっすぐな流れでも回る」が見どころ。
マクスウェルの遊輪(rot B = J)→
渦(=磁場 B)の間に挟んだ遊輪(=電荷)。渦の回転にムラがあると遊輪が転がりだす=電流。B が強くても一様なら流れない ── 「磁場のムラ(回転)が電流を生む」を、歯車で触れる歴史模型。

波と、場の保存(ランキンの「解説」と連動)

1/r² は保存から(点源・フラックス・球面)→
点源を囲む面を「正方形」と「球面」で切り替える。貫く線の本数は変わらないのに、密度(場の強さ)だけが薄まる ── 1/r² が「湧かない・消えないものが球面に広がる」という保存と幾何から出てくるのを、目で確かめる。
ばね玉の鎖 — F=ma から波が生まれる →
ばねでつないだ玉を F=ma で動かす。玉の数を増やすほど、とびとびの鎖が一本の“ひも”の波に近づく ── 離散から連続へ、波が生まれる瞬間。時間きざみを上げると壊れる(数値の安定限界)も触れる。
2次元の波(波紋・干渉・ホイヘンス)→
点源から広がる波紋、2つの源の干渉(強め合いと、消し合いの節線)、たくさんの素元波が作る波面(ホイヘンス)。2次元の波を、上から眺めて触る。
波の遊び場(進む波・定在波・共鳴管)→
進む波・定在波・共鳴管を切り替えて、波の基本を動かす。腹と節、そして両端の条件(閉じる/開く)で決まる共鳴のモード。声道ラボの手前の、素朴な足慣らし。
二重振り子 — ほとんど同じ始まりが、別の運命へ
振り子の先に、もう一本ぶら下げるだけで、運動はカオスになる。
ここでは初期角がほんの少しだけ違う2本(尾がティールと赤)を同時に放つ。最初はぴったり重なって動くのに、ある瞬間から枝分かれして、まったく別の軌跡を描き出す ── これが初期値鋭敏性。同じ物理法則・同じ式なのに、たった 0.001 rad の差が育っていく。だから天気は先まで当てられないんだ。Δθ を変えると、枝分かれの時刻がどう動くかも見える。
2本の二重振り子(初期角がわずかに違うだけ)/ 尾 = 先端の軌跡
1e-3
最速降下 — いちばん速い坂は、直線じゃない
同じ2点 A→B を、3つの坂でつなぐ:直線円弧サイクロイド。同時に玉を放して、どれが先に着くか見て。
直感だと最短距離の直線が速そう。でも勝つのはサイクロイド ── 最初に急降下して一気に速さを稼ぐから、遠回りでも先に着く。「最短の道」と「最速の道」は違う、という有名な問題(ベルヌーイ)だよ。重力だけ・摩擦なし、エネルギー保存 v=√(2g·落差) で走らせている。
A→B を3つの坂で / 玉は同時スタート・重力のみ